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  • 執筆者の写真Shiori ICHIKAWA

個展「news ca (s) t」開催のお知らせ

更新日:2023年9月14日

厳しい残暑が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。


10月に、六本木のs+artsさんで個展「news ca(s)t」を開催する運びとなりました。

ありがたいことに、今年2回目の個展となります。2018年に大学を出てから、こうして作家活動を続けさせてもらえているのも、ひとえに応援してくださるみなさんのおかげです。

犬からはじまり、蚊、ダニ、蜘蛛、ミミズとどんどんマイノリティの方向へ推移するモチーフについてきてくださったみなさま、(新しく見始めてくださったみなさまも)本当にありがとうございます。

虫を描き始めた頃、虫はちょっと...と言っていた方々が、回を重ねるにつれ虫への抵抗感を無くしていくのが個人的に嬉しく、ひとりほくそ笑んでいました。蚊の見方が変わったと言ってくれたり、部屋に蜘蛛がいるとちょっとうれしくなったなどとエピソードを聞かせてくれる方もいて、これこれという感じです。これをしたかったのです。ふふふ。

自分でもこれから何に興味を持つのか分かりませんが、皆さんを振り落とさぬよう、加減を微調整して参りますのでよろしくお願いします。


以下展覧会情報です。


展覧会情報

市川詩織 個展

「news ca (s) t」

2023年10月6日 金. - 10月21日 土

12:00-19:00(最終日は17:00まで)

※日・月・火曜日はお休み

s+arts

(〒106-0032東京都港区六本木7-6-5 六本木栄ビル 3F)






ステートメント

今回の展覧会のDMのビジュアルと展覧会名にもなっている作品「news ca(s)t」は、ネコの生放送ニュース番組を模した作品です。

この作品は、マーティン ルイス氏(著)の書籍「ニュースになったネコ」から着想を得て制作しました。

この本はBBCのキャスターであったルイス氏がひそかに収集した、ネコにまつわるニュースをまとめたもので、実際のネコの写真も含めた世界中の珍事件の内容が詳細に綴られています。

それらの事件は、1人旅をしたネコや遺産を相続されたネコなど(残念ながら)仰々しく特番を組んで放送するには値しない取るに足らないものばかりですが、私の心を確実につかみ、一日をその事件にまつわる想像でいっぱいにするほどに魅力的なものでした。


それらが私の心を強く惹きつけたのは一体なぜなのかを考えてみると、渦中のネコに関して思いを巡らし、どうしてそのような状況になったのかを丁寧に想像し、時に笑い、どう解決すべきか思い悩んだ人間たちと、年月や文化圏を超えた一体感を感じたというのが理由として大きかったと思います。

それらのネコのニュースは世界中から集められたにも関わらず、ネコたちについて理解しようとする周辺の人々の姿勢には共通点があるように思えたのです。私はそこに、価値観を超えた同じ何かを見たのかもしれません。

文化が違えども、人種が違えども、どこかで人間全体に共通しているものの一つに触れることができたような。

その体験は、私の背を力強く押してくれたようでした。


news ca(s)tという展示名ですが、展示する作品は全てネコの絵というわけではなく、同じように言語を持たぬ生き物(イヌ、蚊、ダニ等)がせっせと生きる姿を、普段の自分の体験にちょっとの想像を絡めて描いたものです。

私があの本を読んだ時のような気持ちや問いが鑑賞者の中にも生まれ、何かのタイミングで皆さんの背を押してくれることを願っています。


よろしくお願いします!


在廊予定日

10/6金16時まで、18水、21土の3日間を予定しています。

今回から、ギャラリーの休廊日が増えますので、ご注意ください。



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