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  • 執筆者の写真Shiori ICHIKAWA

『blooming sensations』ご来場のお礼

更新日:2021年4月11日


10日間にわたり開催されていた津川奈菜さんとの二人展『blooming sensations』は無事終了いたしました。

今回私はあまり在廊できずでしたが、芳名帳には知っているお名前がたくさん見られて、多くの方々に支えられて制作しているのだなぁと嬉しくなりました。



今回の展示は、全て版画作品という自分でも初めての構成になりました。

良いと思った面もあり、反省点や改善点ももちろんあり。学びも多かったです。

版画はとてもすきだけれど、「版画家」になりたいというわけではないのだなと、思ったりしました。


あと、昔から見てくれている方はもしかすると気付かれたかもしれませんが、今回は文字がほとんど作品に含まれていませんでした。

2017年ごろから始めた人の周りの動物シリーズは、どこかしらに動物のコメントのようなふにゃふにゃの英語文字を入れていましたが、さらに生き物のことを深く学ぶうちに、人の言葉をもって動物側の気持ちを文字にして作品に乗せていくのは、少し私の考えを明確に押しつけすぎはしないかという考えになってきて、今回は人側の言葉(クッキー屋の猫の作品)のみに限定しました。

英語を選んでいた理由として、より多くの人間(日本に限定せず)の心に入っていくように、という目的があるとタグボートさんのインタビューでも話していましたが、その後英語が少し上達して自分にさらに馴染んできた時、それは明確な言葉すぎると感じ始めました。私は動物の気持ちを、結局言葉に押し込んで、固めてしまっているなと。


動物の気持ちというのは、言葉がありません。眼差しや仕草、声色で私たちの深い部分に触れるような感じ。私が英語を使っていてちょうど良いと思っていたのは、当初の私にとって英語がそこまで馴染みのある、明確な意味を持つものではなかったのだなと、今回制作していて思いました。ぼんやりとしか意味を理解できていなかった英語と自分の距離感が、今まではちょうどよく感じられていたのが、変わってきたのです。

作品制作のテーマとして掲げている「人の常識や価値観は変わる」というものを、今、自身の中でも強く感じています。

学びを重ねたり、新しい出会いや触れ合いを経て、私自身も少しずつ変わってきているようです。


世界全体がもつ価値観も急激かつ大きく変わる中で、全く同じマインドで作品を作り続けるのはもしかするとむしろ不自然なのかもしれません。

世界と自分の変化を柔軟に受け入れて、今作品を作ることの意味を引き続き考えて行けたらなーと思います。

次回の展示は、すぐですが、7月にTAKU SOMETANI GALLERYさん にて個展です!

最近体調を崩してしまいましたが、ちゃんと栄養をつけてがんばりたいと思います。


【作品の販売について】

今回展示していた作品は、継続して販売されます。

お気軽にお問い合わせください。

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