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執筆者の写真Shiori ICHIKAWA

グループ展「ちょっと寄り道しませんか」vol.2 開催のお知らせ

更新日:1月8日

※2024年1月8日更新:

ラッキーさんのご厚意で、1月31日(水曜日)まで会期が延長されました。

美味しいカレーと一緒にお待ちしております!


あっという間に12月がやってきました。

学生時代からお世話になっている、根津カレー ラッキーさんにて、グループ展「ちょっと寄り道しませんか」vol. 2 がスタートしました!



この展覧会は、普段は使わない技法や素材などちょっと寄り道して、リラックスして作品を作ってみるという試みで、大学の同期の多田恋一朗さんの企画です。(感謝😭)

昨年私は多色刷り木版画に挑戦しましたが、今回は単色の木版画に集中しました。わからぬことばかりでがむしゃらにやった前回でしたが、今回は浮世絵などに用いられる伝統技法を学びながら用い、「道具を丁寧に選び使うこと」が、自分の課題となりました。


刷りたてホヤホヤの「ハトお断り」


私の世代は、素材や技法を自由に使って良い、なんの表現をしてもそれは正しい、そういった価値観で育ってきました。それはとても良いことで、実際おおらかな気持ちで美術に挑めているなと感じます。しかし、やはり基本的な道具の使い方、なぜその道具が生まれたのかというのを、身をもって理解して使っていくことは、制作において欠かせません。寄り道というと、より自由にという印象を受けますが、私にとっての寄り道は、自由すぎて不安定であった地盤を一度ならしてみようという感じ。最近は意識的にこの地ならしを行なっています。


数年前に、「フォークの歯はなぜ4本になったか」という本を読みました。

中でも、何かを作る時や何かをする時にもっとこうしたものがあったら、とか、ここはもっと細い方が使いやすいのに、という制作の場での気づきが、道具を洗練させていったっという言及がとても印象に残っています。

長い歴史の中で生まれ、現代まで残っている道具とは、多くの人が関わって洗練された賜物です。使っていくうちに、これはこういう時に力を発揮するのだなとか、解っていく過程がとても好きで、理解していくにつれて、道具も自信を持っていくような嬉しさがあります。

まだ木版は始めたばかりの初心者ですが、普段浮世絵を扱う仕事をしているのもあって、もっと深めていきたいと思っています。


根津カレー ラッキーの緒方夫妻には、学生の頃からお世話になっています。ちょっと苦味のある独特なおいしいカレーを提供しながら、芸大に近いこともあり学生に壁を貸してきたお二人。美術が大好きで、今よりさらに駆け出しの頃の自分を温かく迎えてくださった方達です。私はごんぎつね野郎なので、この御恩は一生忘れないぞという気持ち。

今回は多田恋一朗さんの企画で、もう美術家としてやっていってる方たちもリラックスしてホームに帰ってきたような、安心感に包まれた展示になりました。

(多田さんありがとうございました!)


根津をぶらぶらしながら、ぜひ寄り道してみてくださいね。

ではまた!

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